2011年12月16日に発売された小型のポータブルヘッドホンアンプ
iBasso Audio A02についてのレビュー。
ポタアンとしては極めて小型な部類に入り、
タブレット菓子で有名なフリスクのケース並みに小さい。
とはいえ62gとDAP本体並みの重さがあり、
DAPと共に胸ポケットに入れると違和感があるのだが、
軽過ぎるポタアンとなるとそれはそれで不安なので
重さについては妥協せざるをえまい。
小型にも関わらず最大出力は16Ω:200mW+200mW、32Ω:175mW+175mWと
ポータブルヘッドホンではまず不自由しない。
スイッチ類は、ボリュームコントロール、ゲイン切り替え、
電源スイッチの三種のみという実にシンプルな構成だ。
ボリュームコントロールはデジタル64ステップで
ギャングエラーが無く使い勝手が良い。
勿論ボリュームのメモリー機能もある。
ゲインは残念ながらHiとLowの二段切り替えとなっている。
某所のレビューで「ホワイトノイズが酷い」とあるが、
これはゲインがヘッドホンと合っていないために生じたものと思われる。
ノイズが全く無いわけではないのだが、
完全にノイズを取り去ってしまうと音が痩せてしまう傾向にあるため、
この辺りはトレードオフなのだろう。
私はiPod classicにFiio L9を挿して使用している。
結論から言えば、劇的な音質の向上は無い。
一部の高インピーダンス大口径ドライバーのヘッドホンであれば
あるいは明確な音質の向上を期待出来るかもしれないが、
普通はさして変化が無いはずだ。
このポタアンの価格が一万五千円程度である事を考えれば、
一部のオーディオヲタクを除いて
購入を勧めるような真似はしたくない。
例えば、ダイナミック型・カナル型の中でも知名度の高い
Sennheiser社のIE8という比較的高価なイヤホンがあるが、
これにA02を使用しても恩恵は少ないだろう。
DAP内臓分で出力が十分に足りるためだ。
iPod classicは音質の悪さがしばしば指摘され、
ポタアンからの出力が推奨される場合があるが
それでも私はA02の購入をお勧めしない。
オーディオヲタク以外の人は、A02の購入資金で
ヘッドホンなりイヤホンなりを買い増して使い分けた方が
間違いなく楽しめるだろう。
既に気に入ったヘッドホン・イヤホンがあって、
それらを少しでも高音質で再生したいという場合には
A02を試す価値があるかもしれない。
A02は音場が狭く密度の高いメリハリのある音質な為、
好みが大きく別れるのではないかと思う。
決して万人向けではない。
音場の広いヘッドホンに用いようものなら
折角のヘッドホンの個性を殺しかねない。
出来れば聴きなれた再生機器で試聴してからの購入をお勧めしたい。
音場が狭いと音が重なって聴き取り辛いと言われる事があるが、
A02に関してはその心配は無いので安心して欲しい。
低域をやや盛っている印象があるが他は概ねフラットで、
音を大きくいじっていない正統派な作りのポタアンと言えるだろう。
iBasso Audio BTL grounding ポータブルヘッドホンアンプ A02
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