2020年5月30日土曜日

iKKO OH1 vs OH10

 iKKOから発売されたObsidian OH10とMeteor OH1の音質比較レビュー。各モデルの詳細については過去の記事を参考にされたい。

 OH1とOH10は使用されているドライバーが同じだが、ハウジングの材質が異なっている。OH1が軽量アルミ材(ジュラルミン?)なのに対し、OH10は管楽器でお馴染みの丹銅(銅と亜鉛の合金)である。


<音質比較>
 同一ドライバーとは思えないほどの違いがある。OH10はBAらしい高音域の煌めきと、DDらしい低音域の沈み込みが楽しめる。残響感がありつつも、メリハリのあるユニークなチューニングだ。一方でOH1はBAとDDが欠点を補いあっているような、全域をバランス良く鳴らそうとしているような印象を受ける。OH10との比較に限って言えば、中音域にフォーカスしているという言い方をしても良い。中音域の明瞭感はOH1が勝っている。
 両者に共通して言えることは、BAの存在感が大きく、音の繋がりが良くないということだ。これが2ドライバーであることを強く意識させられる。


< 所 感 >
 もし1本のイヤホンを使い込むつもりでいるのなら、曲を比較的選ばないOH1を選ぶと良い。イヤホンを複数持っていて使い分けることができるのであれば、個性的なOH10を選ぶと良い。OH10はOH1の上位互換ではないという事を断言しておく。