2011年8月12日金曜日

Rewrite レビュー

2011年6月24日にKeyから発売されたAVGである、
「Rewrite」のレビュー。
ネタバレは避けるようにしたい。

シナリオライターに麻枝先生が参加されていない
新生Keyの第一弾という事で
不安いっぱいだったのだが・・・。
各ルートざっくり感想を述べる。

「共通ルート」 主にギャグ要素(吉野を除く)が寒い。
「小鳥ルート」 序盤はさほど印象が良くなかったが、徐々に言動が可愛く見えてくる。
「ちはやルート」 泣かせたいのは解るが終盤がくどい。
「朱音ルート」 新興宗教ネタがとっつき辛い。
「静流ルート」 キャラクター性が抜群に良い。
「ルチアルート」 意外性を狙ってるのか知らんが強引過ぎ。
「追加ルートその1」 ぼちぼち。
「追加ルートその2」 雰囲気は良い。
「隠しルート」 素晴らしい全てを許した。

一周目、適当に選択肢を選んで進めたBAD ENDルートで
好感を持てたキャラクターが静流と吉野だけだった。
勿論主人公も好きになれなかった。
第一印象で魅力的に感じられるキャラクターが少ないというのは
致命的な問題だと思う。
特にちはやとルチアのギスギスした空気は不快で、
キャラクターへの印象に悪影響を及ぼす始末。
全個別ルートクリア後はその印象も一変したが、
つまりそれは共通ルートでキャラクターの魅力を
十分に引き出せていなかったという事だ。

致命的な欠陥と言えば新システム「マッピー」だ。
スマートフォンのような画面に表示されるMapを
マウス操作で探索するというものなのだが、
操作が面倒でゲームのテンポを損なう上、
ギャグ要素が非常につまらない。
滑り続けるギャグに気分を害して
一度はこのゲームを積みゲー行きにしてしまった程で。
マッピーを改善するだけで、このゲームの印象は
格段に変わるのではなかろうか。
コンシューマ移行の際には是非作り直して欲しい。

総評としては、
歴代Key作品中ではクドわふたーに次ぐ凡作。
とにかくマッピーと共通ルートが足を引っ張っている。
ヒロイン個別ルートにしても手放しに褒められたものではない。
演出はKeyらしい凝ったものも見られたが、
それだけでは補いきれていない。
シナリオライターとしての麻枝先生を欠いたKeyに
未来はあるのだろうか。
かなり本腰を入れて作ったらしいRewriteでこれなのだから、
衰退の一途をたどる事になってしまうのかも・・・。