2013年5月28日に発売予定のオーディオ誌、
DigiFi No.10はUSB DAC搭載ヘッドホンアンプが付録となっている。
「NANOCOMPOをリリースしたOlasonicのエンジニアが、
精魂を傾けて設計した逸品」
と出版社は大々的に宣伝している。
NANOCOMPOと言えば、実売価格が6万円以上もする
中価格帯のUSB DAC内臓プリメインアンプ。
下手な付録を作ってしまっては
メーカーの評判を貶める上に、
NANOCOMPOへのネガキャンに良い口実を与えてしまう。
まず間違いなく、”価格の割りに高音質”な付録になるだろう。
この付録の音質が良ければ、
消費者はOlasonic製品に大きな期待を抱くに違いない。
ひょっとしたらNANOCOMPOの売り上げが伸びるかもしれない。
購入意欲に結びつけるための宣伝と考えれば
Olasonicの力の入れようも頷けるというものである。
もっとも、以前DigiFi No.7でDAC搭載アンプを付録としたところ
売れ行きが好調で在庫切れが続出し、
ヤフオクで中古品がプレミア価格で取引されるような
状態になってしまった事に味をしめたムック(出版社)が、
Olasonicに再び企画を持ちかけて
誇大広告を行っただけ、とも考えられるので…んんー…。
なんだか前の発言に自信が無くなってきましたよっと。
付録に関する情報は概ね出揃っているので
少しだけ検証してみる事にします。
電源部分のSCDSについては実績があるので問題ありません。
もともとスピーカー向けに作られた物なので
能率の悪いヘッドホンでもそこそこ鳴らせるはずです。
USB DACにPCM2704Cを、
オペアンプにNJM8080Gを使用…NJM8080G???
軽くググッてみましたが、どうもこれはJRCの新型チップの様子。
4558Mの次世代版と考えて良さそうです。
もうこの時点でそれほど酷い音はしないはずという確信が得られます。
よっぽどおかしな設計をしない限りは大丈夫。
コンデンサは日本ケミコンのSMGシリーズに見えます。
安価で音響用に作られた物ではありませんが、
結構支持者の多い電解コンデンサです。
比較的素直な音質、という評価が多いように思います。
これも悪くない。
もっとも、チップは張替えが大変ですが
コンデンサの交換は容易に出来るので
後で自分で色々ととっかえてみるのも良さそうです。
ちなみに私はnichikon MUSE FMが好きなので
たぶん交換して遊ぶのではないかと。
NFJのYDA138キットでお世話になってからというもの
すっかりファンで…っと話が逸れました。
結論を言うと、3,300円分の価値は十分にありそうです。
今回は在庫がかなり潤沢な模様。
発売日が迫っている今でも予約締め切り表示の通販サイトを見ないので
焦って購入する必要は無さそうです。
レビューが出揃ってから購入しても遅くないかも?
ちなみに、高音質USBケーブル4本セットが付録になった
オーディオ誌も同時に発売されるそうです。
USBケーブルで音質が変わるなど眉唾ですが、
同メーカーのラインナップが4種類ではなく
異なる4つのメーカーの物が各1本ずつで5千円なので
私はお試しで買ってみるつもりです。
これで音質が変わらないと確信出来たら
二度とこの手の物に惑わされないぞと決意を込めて。
実際のところどうなんでしょうね。
そこそこしっかりシールドされた1,000円程度の非オーディオ用USBケーブルと
それほど音が違うものなのでしょうか…?
DigiFi No.10 特別付録ヘッドフォンアンプ付
USBケーブル×4 SPECIAL 特別付録 「オーディオ用USBケーブル4本」 付き
余談ですが。
DigiFi No.10付録のUSB DAC搭載ヘッドホンアンプには
RCA出力が付いています。
先程触れたNFJのデキタルアンプキット、
私はTA2020キットとYDA138キットをいくつか所有しておりますが、
これらを繋ぐ事に密かに期待していたりします。
DAC…というか複合機自体はあるのですが、
既製品のため大きく場所を取るのです。
雑誌の付録の改造品とNFJキットを用いれば
コンパクトかつ自分好みの音質の環境を
安価に構築出来るのではないか、と。
一番良いのはNFJさんがDACキットを出してくださる事なのですが、
まだ暫くは無さそうですね…。