2013年9月2日月曜日

HDMI-SW0401D レビュー

HDMI-SW0401DはPLANEXから2013年5月31日に発売されたHDMIセレクタである。
2009年9月中旬に発売されたHDMI-SW0401の後継機にあたり、
比較的安価ながらACアダプタとリモコンが付属し、
かつ4ポートの入力が可能となっている。

この製品を選ぶ最大のメリットはACアダプタを使用出来るという事にある。
例えばMac miniはHDMIの5V出力が不足しているのか
BUFFALOやGREEN HOUSEといったメーカーから出ている
バスパワータイプのHDMIセレクタを使用する事が出来ないのだが、
ACアダプタ付のHDMI-SW0401Dであれば正常に動作させる事が出来る。
つまり、バスパワータイプより対応機器が多いのである。

逆にこの製品を選ぶ最大のデメリットは、
自動切換え機能により勝手に接続先が切り替わってしまうという事だ。
バックグラウンドで動作する機器がある場合…、例えば
録画予約待機中のHDDレコーダーとかいったものがある場合に大きな弊害となる。
仕事中、映画鑑賞中、あるいはゲーム中といった画面に集中したい時に、
HDDレコーダーが予約録画を開始すると
画面がHDDレコーダーに勝手に切り替わってしまうのだ。
切り替わる度にリモコンで操作して画面を戻さねばならない。
これが実にストレスなのだ。
ちょっとした改造を行えば自動切換え機能をカットオフ出来るが、
当然メーカーの保証を受けられなくなるのであまりお勧めしたくない。
(詳しくは「HDMI-SW0401」「改造」でググる事を推奨。)

HDMI-SW0401Dは動作が若干不安定なところがあり、
また、対応機器が多いとはいえ全てのHDMI接続機器が動作するというわけでもないので
個人的には販売量が多く対応機器情報も豊富な
GH-HSW301BSAK302をお勧めしたいのだが、
それら機器で動作しない事が確認されている機器をお持ちの方は
HDMI-SW0401Dを検討される事をお勧めしたい。



さて、ここから先は余談です。



メーカー側はHDMI 1.4の新機能の一つである3D表示への対応を唄い、
HDMI1.3b(フルHD 3D対応)と称して新製品としてアピールしているが、
これは事実上のリネーム品であろうと思われる。
理由は以下の三点。

まず一点目、HDMI 1.3とHDMI 1.4は帯域が変更されておらず
HDMI 1.3対応セレクタの多くが3D表示を行えるという事だ。
HDMI 1.3からHDMI 1.4への変更点は主に双方向通信に関する機能の追加であり、
これについてはセレクタが関係するのだが、
3D表示自体は帯域(リンク速度)に変更が無い以上、
データの受け渡しを行うだけのセレクタに性能向上が求められる事は無い。
つまり、旧製品であるHDMI-SW0401も3D表示に対応しているのだ。
ちなみにBUFFALOやGREEN HOUSEも随分前からHDMIセレクタを販売しているが、
製品名を変えずに3D対応とだけ付け加えて継続販売している。

次に二点目、メーカーに製品仕様について問い合わせたところ
頑なに回答を拒否されてしまった事だ。
何処が変更されたのか教えてくださらないばかりか、
変更の有無すら回答を拒絶する始末。
何らかの機能改善・強化が行われたのなら、回答を拒絶する意味が無い。

三点目、自分自身で製品を分解して確認した結果、
旧製品との差異が認められなかったという事だ。
参考に、その際に撮影した画像を載せておく。
基盤やセラミック発振子?らしき物の色の違いは
製造時期によって異なる物なので気にしないで良い。
使用されているHDMIスイッチはexplore製EP9431で変更無し。
SONIX製SN8P2604ASGについても変更無し。
基盤パターン等も同じように見える。
部品の実装のされ方が若干異なるようだし、
基盤の刻印もPCB-HSW4A1-MINI0401-1V2へと変わっているので
製造ラインが変更された可能性はあるが、
基本的に同じ物と見て良いだろう。

ちなみに、不評だった眩し過ぎる電源ランプや、
接続機器の再起動や切り替えの際に時々起こるブラックアウト問題についても
そのまま放置されているので、
旧製品をお持ちの方が買い換える意味は無いと言って良い。



PLANEX 3D対応 HDMIセレクタ IN4ポート/OUT1ポート (フルHD 3D対応) HDMI-SW0401D


iBUFFALO HDMI切替器 3台用 リモコン付 ケーブルを付け替える必要なく、簡単に切替ができる ブラック BSAK302


GREEN HOUSE HDMIセレクタ Input3+Output1ポート GH-HSW301